反射率とは、物体に照射する光の放射束に対してはね返った光の放射束の比のことです。
ここでは反射率について解説していきます。
反射率の詳細
反射には正反射と拡散反射があり、つやつやした表面のものは正反射成分が大きく、拡散反射成分が小さくなります。又、ザラザラした表面のものは正反射成分が小さく、拡散反射成分が大きくなり、反射特性に合ったリファレンスを使って反射率を測定します
リファレンスとは、反射板のことを指しており、拡散反射測定、鏡面反射測定、色測定などを行う事が出来ます。製品により構成素材や耐久性、用途なども異なっており、状況に応じて使い分けます。
MAYAで反射率を変更しよう
それではMAYAにて反射率を変更していきましょう。まず、新規メッシュを作成します。今回は反射率がわかりやすい様に、平面(plane)を使用していき、差異を観察するため、二枚用意しましょう。
次に作成したメッシュに対して、新規マテリアルをアサインします。今回はArnoldを使用します。
マテリアルのアサインが完了したら、ライトをレイアウトしていきましょう。今回は三点照明という技法を使用して灯りを照らしていきます。
※三点照明とは、キーライト、フィルライト、バックライトの三つのライトから構成される照明環境です。
キーライト
三つの照明の中で一番明るくメインの光源になります。全体的に露出を与える役割を果たしており、通常キーライトをカメラに対して横45度、縦45度の位置に配置します。配置する事で被写体の反対側に影ができ、立体感が生まれます。
フィルライト
カメラを軸に反対側に配置するのがフィルライトです。キーライトによって生まれた被写体の影を和らげる事ができ、更なるディテールを生み出します。フィルライトの強度は通常キーライトの1/3〜1/2程度とされており、被写体からの距離でも調整が行われます。
バックライト
バックライトは「リムライト」「ヘアライト」と呼ばれる場合もあり、被写体を後ろから照らし輪郭を強調するのと同時に背景から被写体を遠ざけ、奥行き感を生み出す効果があります。
ライトの設置が完了しましたね。それでは反射を観察していきましょう。割り当てたままのマテリアルだと両者に差異は見られなく、しっかりと反射した質感を得る事ができています。
マテリアルの値を変更していきます。片方のマテリアルの設定欄を開きRoughnessの値を片方だけ値1迄上げていきます。
レンダリングを行い、結果を見ていきます。レンダービューを開き左上の再生ボタンをクリックしましょう。
反射率の差異を確認する事が出来ました。テクスチャ制作を行なっていく場合に、この反射率が重要になり、反射率の差でディテールが変わって来るので注意しながら制作を行っていきましょう。
以上になります。